第十七番 法蔵寺

眺めのよいのどかな地に建つ曹洞宗の寺。龍神由来の神霊泉や古代の古墳などみどころもいっぱい。

第十七番札所

法語=唯仏与仏 

◆大阪府八尾市郡川六ー三  TEL072(941)6364

法蔵寺本堂

ロケーションに
めぐまれた名刹

信貴山口駅からゆるやかな坂道を約十分のぼると、やがて視界が開け、風格のある法蔵寺の伽藍が現れます。道標が整備されているので道に迷うこともありません。付近一帯は植木畑で四季の風情と、大阪平野から遠く淡路島まで見晴らせる眺望が魅力。八尾市史跡の道で、手軽なハイキングコースでもあります。

寺のあゆみ

寛延元年(一七四八)土佐の長曽我部氏の子孫である好山和尚によって曹洞宗の寺として開山されました。本堂前の「大覚山」の扁額は好山和尚の筆によるものです。この地はかつて聖徳太子が物部守屋との戦いで砦を築き再起をはかった陣屋跡と伝えられ、その名残で法蔵寺への道は今も大道と呼ばれています。

史跡の宝庫

境内地にはふしぎな縁起をもつ水脈、神霊泉が湧き、八尾の豪族の墓碑群があります。またこの一帯では古代の古墳群が数多く発見されています。

境内の東上には開山僧好山和尚の廟塔である清涼塔を中心に歴代和尚の墓が並んでいます。その下に開山塚と呼ばれる古代の円墳がありますが、これは巨大な石を使って築かれた貴重な遺跡。横穴石室は中に三十人入れるそうです。すぐ近くに弘法大師作と伝えられる石像観世音菩薩の祀られたお堂があります。

聖観音
聖観音
史跡の宝庫
法蔵寺天井画
法蔵寺ミニガイド